■足部の痛み
★ランニングなど、競技の練習時に必須の動作を繰り返すことで知らず知らずのうちに障害が発生していることが多い。放置しその動作を繰り返すことで重症化し手術適応となることもあるため、違和感を感じた時点で医療機関に相談を。
1. 足部の構造
細かい骨がたくさん集まって足部を構成している。それぞれの骨で構成される「足部アーチ(土踏まず)」は、他の関節への衝撃(負荷)を減らすクッションの役割を果たす。
2.足部のケガ
(疑う状況の一例)
ステップ動作のときに第5趾に違和感もしくは疼痛が生じる。そのまま練習を継続しているとポキッと音がして痛みが強くなる。
→Jones骨折
第5中足骨基部疲労骨折のことをいう。サッカー、バスケットボールなど前足部荷重でのステップ、ジャンプ、回旋動作を繰り返すスポーツで発症しやすい。特性として、骨癒合に時間のかかることがあり、難治性疾患の一つである。早期のスポーツ復帰を望む場合、手術療法が選択されることが多い。
(疑う状況の一例)
スポーツ動作のときに、足の内くるぶし周囲に痛みが生じる。内くるぶし周囲隆起物が触れ、押さえることでも痛みがある。
→有痛性外脛骨障害
10~15歳のスポーツ活動の盛んな思春期に発症することが多く、女性に好発し、両側に起こることが多い。運動を繰り返しているうちに徐々に痛みが強くなることが多いが、捻挫など足部の怪我がきっかけで発症することもある。
(疑う状況の一例)
長時間の立位保持で疲労しやすくなったり、時間の歩行時に足の内くるぶしの後方周囲にかけて痛みがある。
→扁平足
足のアーチ構造が低下し、土踏まずが消失もしくは消失に近い状態を扁平足という。足には縦アーチと横アーチがあり、歩行時の足に加わる衝撃を吸収したり、推進力を伝えたりする役割があるがその機能が破綻した状態となる。
(疑う状況の一例)
日常生活上では痛みがないが、スポーツ動作時に足背部に痛みがあり、同部に熱感・腫脹・圧痛がある。
→中足骨骨幹部疲労骨折
ランニングやジャンプ動作などスポーツ動作による過度の負荷が長時間足部に繰り返し加わることで発症する足のスポーツ障害である。骨成長期の10歳~高校生が好発年齢であるが、種目や運動量によっては成人でも発症する。比較的難治性の骨折の一つである。
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